「いじめ・虐待防止フォーラム」の活動開始からシンポジウムへ

第1回いじめ・虐待防止フォーラム

2007年(平成19年)10月30日(火)

テーマ 「虐待されている子どもの心の中を知ってほしい」

ファシリテーター
岡田ユキ(サークルダルメシアン代表)

パネラー
三島修一(国立精神・神経センター国府台病院 内科医長)     
木村芙紗子(元文部省社会教育局婦人教育課専門職員)
坂本悠紀子(新宿区更生保護女性会代表)     
吉村晴美(新宿区福祉部子ども家庭課長)

http://blog.okadayuki.com/?eid=205

 

2004年「虐待死をまぬがれて」の出版をきっかけに「虐待」という分野を意識し活動した結果分かったことは、虐待の体験者と、一般人の虐待に関する認識が全く違うということでした。
メディアは虐待をエンターテイメント的に「ホラー映画」のように作り、一般の人たちに向けて「虐待の問題」を歪んだ形で伝えていました。
本当の虐待を体験した人の内面は、純粋で優しいため、虐待をする親は「優しい子供」と認識しながらも、それがいつの間にか親の都合で「優しい子供は、弱い子供」と、認識が変わり、最後には「弱い子供は、奴隷のように何をしても怒らない子供」という、身勝手な妄想で「優しさ」をはき違えて、子供に無理難題を押し付けています。
「虐待を受ける子供がいかに、素晴らしい人格者であるかということを知って欲しい」と思い、この子供達の将来を潰そうとしている親や、メディアによって誤解してしまった人達に、はっきりと声を上げて伝えていく必要があると思いました。

しかし、他人に物事を伝えると言うことは、自分だけの偏った見かただけではなく、様々な分野の専門家に参加していただいて、これまで見て来られた事例を話してもらうことによって、参加者の相互理解を深める必要があると思いました。
このようなフォーラムを開催する事によって、虐待を受けた人達の「真実・思い」が正しく世の中に伝わると期待し、理解していただくことが虐待の防止につながると考えて、開催に至りました。

当時は、虐待という問題を提起している人はほとんどいませんでした。
虐待をテーマとした、フォーラム・勉強会は画期的な事だったと思います。
普段なら一堂に会するのが難しい専門家の皆さんが参加して下さり、それぞれの分野の経験や体験をお聞かせいただく中、ここでしかうかがえない情報を頂いたり、ここでしか出来ない事を披露して下さり、テーマとしては大変重い題材ではありましたが、有意義な時間を過ごさせて頂けました。

おかげさまで、2019年の現在も皆様のご理解・ご協力により継続しております。

 

第2回いじめ・虐待防止フォーラム

2008年(平成20年)1月24日(木)

テーマ 「虐待をしている親のSOSに気づいて欲しい」

ファシリテーター
岡田ユキ(サークルダルメシアン代表)

パネラー
三島修一(国立精神・神経センター国府台病院 内科医長)     
坂本悠紀子(新宿区更生保護女性会代表)     
高橋利一(社会福祉法人至誠学舎立川 至誠学園理事長)

http://blog.okadayuki.com/?eid=211

前回のフオーラムで気付いたことは、虐待の体験の無い人達にとっては「親が子供を虐める」という情景が想像出来ないということが分かりました。
言葉では、虐待の問題の本質を説明するのが難しい為に、今回は、演劇(お芝居)の手法を取り入れて開催いたしました。

パネラーでご出席いただいている、三島先生の体験をもとに「劇団NK Projects!」の皆様のご協力を得て、前回とは違うスタイルのフォーラムを開催することが出来ました。
三島先生主演の、寸劇『チェンジング・スター』(作・演出 近藤幸宏)を皆さんに見て頂いて、親子の関係をご理解頂く事が出来ました。

 

第3回いじめ・虐待防止フォーラム

2008年(平成20年)4月17日(木)

テーマ 「苦しみを乗り越えて立ち直るには」

ファシリテーター
岡田ユキ(サークルダルメシアン代表)

パネラー
三島修一(国立精神・神経センター国府台病院 内科医長)     
木村芙紗子(元文部省社会教育局婦人教育課専門職員)
坂本悠紀子(新宿区更生保護女性会代表)     
金子正美(新宿区福祉部子ども家庭課子ども家庭相談係長)
高橋利一(社会福祉法人至誠学舎立川 至誠学園理事長)

http://blog.info-square.jp/cdal/32.html

今回は、前回の脚本・演出をして頂いた近藤幸宏氏の体験をもとに「うつ」を克服した過程を自らが演じ、苦楽を共に歩んできた俳優陣が脇を固め、会場の人たちはその迫真の演技に固唾(かたず)を呑み、食い入る様に引き込まれていきました。

最後は皆さんで楽しく、リングダンスを踊って盛り上がりました。

 

第4回いじめ・虐待防止フォーラム

2008年(平成20年)7月17日(木)

テーマ 「本当の愛と嘘の愛、言葉と態度の違いから」

ファシリテーター
岡田ユキ(サークルダルメシアン代表)

パネラー
三島修一(国立精神・神経センター国府台病院 内科医長)
坂本悠紀子(新宿区更生保護女性会代表)
高橋利一(社会福祉法人至誠学舎立川 至誠学園理事長)
小野川文恵(新宿区子ども家庭部子ども家庭課主査)
前山亜杜武(NPO法人あきらめない理事長)

http://blog.info-square.jp/cdal/52.html

今回は「NPO法人あきらめない」の前山理事長の体験をもとに、家庭の事情により転校の繰り返しを余儀なくされ、その都度新たなクラスメイトの中に飛び込んでいかなければいけなかった、幼少期の体験を寸劇で披露して頂きました。
いくら息子が道を外そうとも、それでも我が子を信じる、母の姿に前山氏は我を取り戻し、立直っていく過程を表現しました。

 

第5回いじめ・虐待防止フォーラム

2008年(平成20年)10月23日(木)

テーマ 「あなたの身近にひそむいじめの罠」

ファシリテーター
岡田ユキ(サークルダルメシアン代表)
パネラー
三島修一(国立精神・神経センター国府台病院 内科医長)
坂本悠紀子(新宿区更生保護女性会代表)
小野川文恵(新宿区子ども家庭部子ども家庭課主査)
鎌田智恵子(都内大学病院看護師長)

http://blog.info-square.jp/cdal/73.html

今回はサークル・ダルメシアンのメンバーでもある鎌田智恵子さんが朗読をしてくれました。
子供の頃、自分の名前を揶揄(やゆ)された、その時の悔しさを成長過程で封印させた経緯を、客観的に自己分析しつつ表現してくれました。
鎌田さんは三人の子供を持つ母親で、病院勤務の看護師長だけではなく、職場のリーダーとして精力的に仕事をされています。
仕事と家庭育児の両立は大変だと思います。
ですが、彼女は、内面から輝く美しさで多くの人を幸せにしている素晴らしい方です。

 

いじめ虐待防止フォーラム一周年記念シンポジウム

2008年平成20年11月24日(月)

基調講演
義家弘介氏
タイトル 「ヤンキー先生いじめを語る~現在の教育の現場を考える~」

パネリスト
中山弘子(新宿区長)
高橋利一(至誠学園理事長・法政大学現代福祉学部教授)
坂本悠紀子(新宿区更生保護女性会代表)
三島修一(国立国際医療センター国府台病院第1内科医長)
前山亜杜武(NPO法人あきらめない理事長)
岡田ユキ(児童虐待防止の市民活動団体サークル・ダルメシアン代表)

http://blog.info-square.jp/cdal/77.html

「いじめ・虐待防止フォーラム」もありがたい事に皆様のご協力を得て、1周年を迎えることが出来ました。
いつもパネリストとしてご協力頂いている先生方に加え今回は、義家先生が参加して下さいました。
義家先生は、私のこれまでの活動や体験を理解してくださり、初めてお会いした時には「今から岡田さんの親・兄弟を叱りにいってやる!」と、怒りを露わにされて、私が望んでいた言葉を初めてかけて下さり、思わず涙がこぼれました。
その様なことがあって、フォーラムも最初はお忙しいので基調講演のみと言うお話だったのですが、パネリストの先生方やご来場いただいた皆様の真剣さを感じて頂けたようで、パネリストとして最後までご参加くださいました。

また、長年に渡り私達の活動をご理解頂いております、中山弘子新宿区長も大切な方の忌中にも関わらず、わざわざ会場まで足を運んで下さり、心強いエールを頂きました。
おかげさまで「いじめ・虐待防止フォーラム」も1年目を無事終える事が出来ました。
2年目からは更に、皆様にご理解いただける形で、虐待の防止を呼び掛けていけるよう、努力したいと思いました。

 

コンテンツ

    少女

 

 

 

  ♪1996年、岡田ユキが♪
いじめ・虐待防止の市民活動団体
サークル・ダルメシアン」を
立ち上げました。   
岡田自身の子育てや幼少期に親から虐待を受けた苦しみを乗り越えた体験を元に、同じような苦しみを抱えている人たちの問題解決になればとの思いで、活動していたところ、仕事仲間の音楽家たちが賛同して集まりました。 ♪♪♪